十勝型GAPは、十勝管内の生産者・JAが、統一されたGAPを足並みを揃えて実施することで、食の安全・安心に取り組む「十勝ブランド」をアピールするため、平成22年4月に策定しました。
十勝型GAPは、生産者とJA施設担当者が、日頃の作業の中で留意すべき点をチェックリストとしてまとめてあり、それに従い作業前・作業後に自己点検することで、PDCAサイクルの実践により効率的に営農改善を図ることができるようになっています。従って、十勝型GAPは、「規制」や「基準」といったものではなく、自らの経営を見直し、より良い状態とするためのツールとして活用いただくものです。
生産者が、農産物の安全性や品質・環境保全・労働安全等に悪い影響を及ぼす可能性(危害要因)を未然に防止するため、農作業を行う上での点検項目を定め、それを実践し、記録する取り組みのことです。
農産物の安全性を確保する管理手法には、「結果管理」と「工程管理」の2種類があります。この2つをセットにして取り組むことが重要です。
安全性を具体的に示すことができますが、全ての農産物を検査することはできません。また、検査結果として示すことのできない要素は評価できません。
点検項目にしっかり取り組むことで、危害要因の発生を抑えることができます。また、その記録を残しておくことで、問題が起こったときの原因究明や、消費者への説明を正確に行うことができます。
十勝型GAPへの取り組みを通じて、消費者の信頼を確保し、十勝産農産物の評価向上につなげることができます。
より安全性の高い農産物の生産に向けて十勝全体で取り組むことで、品質の向上と高位平準化を図ることができます。
作業機械・施設の清掃や点検整備、農薬を取り扱う上での作業点検を徹底することで、農作業事故や、健康被害を防ぐことができるようになるほか、環境負荷の低減にもつながります。
生産資材の適正な在庫管理や、効率的な使用などを通じて、生産コストを見直し、経営の改善に役立てることができます。
十勝の生産者・JAが一体となって取り組むことが大切です。一人一人の努力を十勝全体の評価につなげ、十勝で作られる農産物の素晴らしさを、消費者に強くアピールすることができます。
STEP1~4までを繰り返す(PDCAサイクルを実践する)ことで、よりよい営農活動に結び付けていくことができます。
十勝型GAPチェックリストは、毎年12月までにJAに提出いただき、JA担当者が生産者の自己点検結果を確認した後、JA毎の集計結果を総括し、十勝全体のチェック傾向を明らかにすることで、十勝全体で改善に取り組む必要のある点検項目を周知し、十勝全体での改善につなげています。
十勝型GAPチェックリストは、生産者用と農協施設用があります。尚、生産者用については、生産物共通チェックリストと作物別チェックリストがあり、セットで利用いただくことになります。
生産物共通(様式110)農作物の種類に共通した点検項目を示しています。
生産物用 作物に応じた点検項目を示しています。
個人あるいは共同で所有している施設の点検項目を示しています。
十勝型GAPチェックリストの点検項目について、取り組まなくてもよい合理的な理由がある場合には、必ずしも全ての項目を点検する必要はありません(例:苗立てしない生産者は、苗に係るチェック項目を「該当外」とすることができる)。また、チェックリストに示された各項目について、「適合する基準・確認すべき点」「整備することが必要な資料」「該当しない場合の事例」などを示した「解説書」を用意しておりますので、自己点検を行う場合の参考として下さい。
十勝農業協同組合連合会 企画室 TEL:0155-65-0536